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110-2. 恭子編 5
5.☑
私は飲み会の3日前に、ダメ元で白鳥多恵子に飲み会の件
を話した。
「それって垣本さんから連絡来たんですか? 」
「うん、そう」
「じゃあ、私が行かなかったらふたりで会うことになる
んですよね? ゆっくり楽しんできてくださ~い 」
「森田さんも来るみたい」
「あきれたっ、よく参加できるもんだわ。
恭子さん、私はもう飲み会には行きません、ごめんなさ
い・・せっかくなんですけど」
「うん、一応ね、知らせておこうと思って。
そうだよねー、行きたくないわよね」
「恭子さん、また別口の飲み会があったら誘ってください」
「うん、分かった」
だよねー、だよねー、私でも行かんわ。
森田さん、修羅場に慣れてるんだな。
・・・
私が店に到着すると垣本さんと森田さんがもう
来ていて談笑しているところだった。
拍子抜けするほど、森田の振舞はいつも通りで普通
だった。
垣本と森田の間では二股事件のことはどんなふうに
話されているのだろう?
そう考えても恭子には預かり知らぬ二人の間のことで
知りようもなく、つまらないと思った。
そして、そのまま二人に合流し、白鳥多恵子との話題を出すことは
ぐっと耐えた恭子だった。
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