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「どっか行くの?」
「荷物取ってきます。椿が部屋出そうになったら椿の分の荷物も持ってくるって伝えて下さい」
「大丈夫~?別に俺は良いけど、生徒会に入るって耳に入れば周りの……、特に女の子の目は厳しくなるけど」
「そうしたのは貴方達でしょ。あんな目立つ場所で問題大きくして……って、別に問題ありません、そういうのは慣れてるので」
「慣れてるって?」
「さっきも言ったでしょ。ヤクザの娘ってだけで好奇の目に晒されてきたんです。怖がられて流石に嫌がらせとかは無かったけど、別にもう慣れたから」
「やっぱ柚希ちゃんは頼もしいね」
「じゃ、失礼します」
生徒会室を出て廊下を進む。
確かに鈴城先輩が言った通り、彼等と関わるのは無駄に目立つし、敵意を向けられるのもある程度覚悟しなきゃいけない。それに私には、彼等以外にも女子に敵意を向けられる要因が居るし。
教室がある廊下に戻って進んでいたら、私の教室の入り口で何やら騒いでる女の子達の集団を見つける。
三人の女の子達がキャーキャーと騒いでいて、彼女達の目が私を見つければあっという間に周りを取り囲まれてしまった。
なんだっ!??
「……えっと、」
「桜庭さんだよね!??今朝、伽耶斗くんと一緒に登校してたでしょ?」
「仲良いのっ!?」
「二人って付き合ってるの!??」
「蒼井くん彼女居るの!??」
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