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「妬けんねぇー」
「嘘吐けよ」
「精進料理食わされてる気分」
「…は?」
「味がしなくて、満たされない」
「…散々ヤった後の癖にテメェ、」
「俺自身の問題だよ、こんな気分初めて。自分でも複雑な気分だから咎めないでよ。伊澄だってハルちんと散々ヤったんでしょ?」
「…つかお前、その下どうにかしろよ」
「なに?伊澄の口で沈めてくれんの?」
「死ね」
「だってハルちんがさぁー」
また人の気配を感じて顔に角度を付ければ、今度は千冬と愁が並ぶようにして入ってくる。
……
…違う。
あれは、繁殖期のライオンとマングースかな?
ゆらりと引き攣った笑みを漏らす俺に「蓮、死んだね」と。今までと違い柔らかい口調に戻った伊澄の刺々しい言葉が飛んできて。
身体を流し終えたハルちんに、
伊澄は自分の浴衣を脱いで被せ、身体を覆った。
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