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「…良かったです」
良かった。
いや、良くは無いけど。
ホッとして視線を落とす。と思ったら髪を結う手が止まって、不思議に思い顔を上げたら、ムスッとした花音が居てぎょっとした。
「え、やっぱり嫌でしたか‥?」
怒らせた…?
「ハルちゃんは蓮が好きなの?」
「好きじゃないですよっ‥!」
「じゃあどうして、蓮のセックス事情気にするの?」
別に蓮のセックス事情を気にしてる訳じゃ無いんだけど。私の失態を気にしてるだけで。
「別に蓮は…」
むすっと。
完全に膨れてしまった花音に苦笑いを溢して、言わざる終えないと確信する。花音がこうならなくても、隠し通すのは無理だし言うけど…、
「あの…、」
昨日の事を口にした。間違えてお酒を飲んだ後、記憶が飛んで。気付いたら蓮とそういう事になっていたと、ざっくり。
「だから、蓮が…とかじゃなく私が悪くて。花音が嫌なら謝ら…、いや、嫌じゃなくても謝ります。本当にごめんなさい」
「そんな事はどうでも良いんだけど、」
「……」
「ハルちゃん、蓮とヤったの?」
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