読めない奴

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ガサリと音がして、目を開く。 ベッドで横向きになってる私。 カーテンが全開の外はもう真っ暗で、少し暗い室内灯の明かりが部屋の中を照らしている。 「起きた?」 正面で、ベッド下に座っていた千冬が振り返る。テーブルに広がっていた勉強道具は纏めて下に置いてあり、代わりにテーブルに置かれた弁当が二つ。 身体を起こしたら、布団がばさりと肩から落ちた。 ……布団? え、 「…取り込んで、くれたんですか?」 「あ?あー、まぁ、お前動けねぇだろ」 「……」 服もちゃんと着せてある。さっきまで着てた物じゃなく、普段部屋で着ている部屋着。 これも洗濯して脱衣所に干してあった筈なのに、あの千冬が、わざわざハンガーから服を外して持ってきただけじゃなく、私に着せてくれた‥? ずくっとお腹が痛んで、そこを押さえた。 普段ヤるっていっても数度で終わるそれが、今日は何度も、覚えてない位に行われて。今の時刻を見上げれば、夜の8時。何時に気を失ったのか分からないけど、随分と長い間、繋がっていた気がする。
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