至福のマリーアージュ

2/7
前へ
/187ページ
次へ
ブライダルチェックを無事に終え、妊娠には何の問題もなかった。 婚約して三ヵ月の月日を要し、ようやく私と侑吾さんは挙式披露宴を迎えた。 『ドラゴンホテル・東京ベイ』 プライズルームで身支度を整えた私の元に槇村先生と妻の響さんが来た。 私のウエディングドレス姿を見た槇村先生は思わず『綺麗だ…花京院さん』 とお褒めを言葉をくれた。 「ありがとうございます」 「侑吾が見たら…鼻血出すぞ…」 「光さん…何を言ってるんですか??」 響さんは光さんの冗談を真に受けていた。 「この度はおめでとうございます…」 「初めまして…本日はピアノの演奏よろしくお願いします。響さん」 「いえいえ・・・ピアノ演奏が私のお仕事ですから…それに…お腹の子の胎教にもなるし…本日は貴方と平沢さんの為にピアノを演奏させていただきます」 響さんが私と侑吾さんの披露宴の余興でピアノ演奏をしてくれる。 「此奴…響がピアノを弾くとめちゃくちゃ動くんだよな・・・」 槇村先生は妊娠七か月目に入る響さんの膨らんだお腹を摩った。 「…体のラインにそったドレスは無理になって来たわね…」 「後三ヵ月の我慢だ…」 「でも…もっと大きくなってくるんでしょ?」 「そりゃ…まぁー…赤ちゃんが大きくなるからな…」 「・・・」 自分が妊娠した姿を想像するけど…未だキスだけの関係の私たち。 キスは極めたけど…その次の段階には至っていない。 今夜こそは…上手くいきたい!!
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1226人が本棚に入れています
本棚に追加