私の秘密

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私たちは中庭のベンチに腰を下ろした。 「謝らなくて…いいんですか?」 「俺も君も悪くない」 「笠原さんとの関係、拗れてもいいんですか?」 「別に構わない…彼はもう定年退職してるし…会社とは無縁だから」 「・・・」 「やっぱり…侑吾と香澄さんか…」 白衣姿の槇村先生が来た。 「光か…披露宴以来だな…」 「そうだな」 「そうだ…赤ちゃんの写真、見たぞ…」 「私も見ました…」 「名前は京弥君だったな…」 「あぁ~」 響さんは無事に男児を出産。 槇村先生は侑吾さんの携帯にメールで生まれたばかりの赤ちゃんの写真を送信して来た。 「京弥も生まれて二ヵ月だ…最近、良く笑うようになった…」 「へぇーっ」
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