私の秘密

5/6
前へ
/187ページ
次へ
「・・・平沢家の当主として…侑吾の妻として貴方を受け入れるわけにはいきません…」 「タミ様!?」 タミ様はローテーブルの上に離婚届の用紙を置いた。 「侑吾の息子はいずれ…平沢家の当主を継ぐ者。そんな難病のひ孫など…要りませんし、認めません…」 「・・・私は…」 「それに…貴方と結婚して、侑吾は変わりました…私の言う事など全く訊かない…昔は私に従順で良い子だったのに…」 タミ様は瞳に涙を潤ませ、持っていたハンカチで拭いた。 「話はそれだけです…香澄さん…」 「!!?」 タミ様は涙を拭きながら応接室を出て行った。
/187ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1862人が本棚に入れています
本棚に追加