大切な宝物

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私の宝物でもある泰雅と若葉も今年で四歳の誕生日を迎える。 侑吾さんは私が双子を産んだ事は知らない。 私は二人を保育園に預け、会社に向かう。 昼間は保育園近くの小さな不動産会社の事務員として働き、週に二日母の店の手伝いをした。 母の住んでいたマンションの部屋に転がり込む形で同居を始め、二人の子供を出産。 家族四人で仲良く暮らしていた。 母から…泰雅は熱を出して、急遽保育園にお迎えに行ったと言う携帯メールが送信されてきた。 私は仕事を早退して、部屋に戻った。 「ゴメンなさい…お母さん」 「ママだ・・・」 泰雅は私の顔を見るなり、抱きついてきた。 「いいのよ…」 私に抱きついてきた泰雅の体は熱で、いつも抱っこするよりも熱く感じた。
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