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「ドン引きか…」
俺は頭を抱え込んだ。
「結婚ってごっこ遊びではありませんよ。オトナの男女が同じ屋根の下で生活をして、寝食を共にするんですよ。副社長」
「それは理解している」
「そして、夜の営みだって…社長だって、当主である祖母のタミ様だって、直ぐに次期後継者を作れと催促しますよ…」
「分かってる」
―――俺は現平沢家当主の祖母・平沢タミの存在を忘れていた。
俺との政略結婚で、彼女を真澄さん達から遠ざける事に成功しても、平沢家にはお婆様が居た。
お爺様は三年前に他界。その後、父が当主の座に就くと思っていたが、お婆様が当主の座に就いた。
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