社内の噂

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『パロット』本社。 私と真澄は社長室に呼び出された。 「真澄お前か?社内に奇妙な噂を流してるのは…」 「そうですけど…何か?」 真澄は平然と肯定して父に返した。 真澄は私が見合い相手だった平沢副社長を誘惑して、自分から寝取ったと言う根も葉もない噂を社内に流していた。 「私よりも劣る香澄を平沢副社長が選ぶなんてあり得ません。香澄は影で平沢課長をカラダで誘惑したんです」 「真澄…こんな噂が平沢副社長の耳に入れば、どう責任を取るつもりだ!!わが社の社運を懸けた大口のビジネスパートナーだぞ!!!」 父の怒りに満ちた顔で初めて真澄は自分の犯した愚行に気づいた。 「お父様…」 父は真澄に激怒して、私の前で手を挙げた。 「お父様…!?」 真澄は叩かれた頬を押え、唖然していた。
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