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「そうだ・・・香澄、君の連絡を先を教えてくれ」
「え、あ・・・はい」
私と侑吾さんは互いの携帯を取り出して連絡先を交換した。
「ずっと君の連絡先が訊きたかったんだ。でも、なかなか訊けなくて」
「・・・」
私達は三人で元歩いた道筋を辿り、社に戻っていく。
「香澄、今度食事しようか?何が食べたい?フレンチか和食か、中華か?」
「侑吾さんに任せます」
「俺に任せるか…分かった…考える」
「よそよそしかった二人なのに…何だか急に仲がいいですね」
「・・・奥中、からかうな」
「はいはい」
侑吾さんも私と同じで顔を赤くしていた。
「本当に侑吾さんって『ビジネスサイボーグ』って呼ばれているんですか?」
「あぁ~今までは仕事にしか興味が無くて、趣味も仕事だったからな。趣味も作らないといけないな」
「副社長は全く面白みのない人ですが…よろしくお願いしますね。香澄さん」
「私も面白みのない人間なので大丈夫です」
「じゃ二人で面白い事を考えてください」
「俺達はお笑いコンビじゃないぞ。奥中」
三人でお喋りをしていると社屋が見えて来た。
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