運命を変える合コン

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私はモスコミュールをオーダーした。 「第一営業部の連中は饒舌な連中が多いから…」 「貴方は営業部の方ではないんですか?」 「俺は秘書課。偶々、一人人数が足りないから呼ばれただけだ。そう言えば、自己紹介がまだだったな…俺は奥中峻平(オクナカシュンヘイ)」 「奥中さんですか…私は…」 「さっき訊いた…」 「奥中…何?お前が女性を口説いてるなんて珍しいじゃないか…」 「違います!誤解ですよ。池田係長」 「彼女は『パロット』の社長令嬢だぞ」 「分かってます…」  「もしかして…お前…平沢侑吾(ヒラサワユウゴ)副社長の花嫁候補を捜しに…俺達の誘いに乗ったのか?」 彼の名前が出た途端、私の心臓はドキッと高鳴った。 彼は営業部長から副社長に昇進していた。 「違いますよ!副社長は関係ありません」 「奥中さんって副社長秘書なの?」 「え、あ…まぁ―・・・」 今まで、奥中さんに全く興味のなかった真澄が彼に話し掛けて来た。 「私も『パロット』の令嬢ですよ、奥中さん。お異母姉様、席交代しましょ」 真澄は私と席を交換した。
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