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俺はドリンクのアラカルト、香澄は料理のアラカルトに目を通した。
「メインディッシュは肉料理、魚料理どっちにする?香澄」
「あ…肉料理も魚料理もどちらも美味しそうで、迷いますね…」
「早く決めてくれよ…肉と魚に合うワインを選ぼうと思ってるから…」
「・・・迷ってしまってすいません…」
「・・・」
香澄は申し訳なさそうな口調で返した。
気の強い真澄さんの下で長年虐げられていた香澄。
ずっと家族にも気を遣い生きていた彼女は謝罪の言葉が口癖になっていた。
「構わない…」
「えっ?」
「俺は香澄は決めるまで…気長に待つ…だから・・・俺には謝るな…」
「侑吾さん・・・」
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