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「結婚すれば…俺たちは家族になる…多少の気遣いは必要だけど…その・・・まぁー・・・今の香澄の家族よりかは気を遣わなくていい…俺は香澄の意見をちゃんと訊く…だから…香澄も自分の気持ちを胸にため込むな…俺にちゃんと伝えてくれ」
まだ彼女から…プロポーズの返事は訊いていないが、俺の意思は既に固まっていた。
「侑吾さん…ありがとうございます」
香澄の澄んだ黒い瞳が次第に涙で潤み始めた。
「おいおい・・・泣くなよ…」
「だって…私・・・」
「・・・」
俺は香澄に自分のハンカチを差し出す。
「ありがとうございます…」
「・・・いや…」
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