運命を変える合コン

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「平沢副社長は止めた方がいいよ…」 池田係長が私にそう言った。 「どうしてですか?」 「ウチの副社長の異名知らないの?」 「はい」 「『ビジネスサイボーグ』仕事にしか興味がなくて、喜怒哀楽もないサイボーグのような人だから…その異名が付いたんだ」 『ビジネスサイボーグ』か… 確かに一見冷たそうに見えたけど、彼は私の拙な商品説明にも真剣に耳を傾けてくれた。彼の笑顔だって私は見た。喜怒哀楽がないなんて嘘よ。 商談にも応じてくれて、あの大手の『平沢商事』との商談成立させたと社内でも話題になり、「商品開発部」はその年の社長賞を頂いた。 あれからすでに二年の月日が流れていた。
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