第一章

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××年8月31日 最近の俺は、、、あの夢を見てから、猿のように毎日毎日、正樹とセックスする事を想像しながら抜いている。マジ自分でもここまできたら変態だ、、、いや、17歳はこんなもんだ!絶対正樹も、、、あんな澄ました顔してきっと、、、ヤバいまた勃って、、、。 ××年9月18日 同じクラスの女の子に告白された。 秒で振った。 だって、俺、正樹じゃないとダメだから。 不毛すぎる恋心は永遠に消えないのだろうな。虚しい。 ××年10月27日 文化祭で、うちのクラスはミュージカルをすることになった。ヒロインは正樹の事が好きな夏菜子、その相手は正樹。最悪。2人のキスシーンもあるって。振りだけらしいけど、あいつ絶対正樹にキスするだろうな。羨ましい。夏菜子と変わりたい。 そんな愚痴をあの人に言ったら、笑われてしまった。 ××年11月1日 今日は文化祭当日だった!!あいつ、夏菜子!やりやがった。マジでキスしやがった。しかも長い。もう嫉妬で狂いそうになった。 キスしたいのは俺!抱きしめたいのは俺!あゆみに負けないくらい、いやそれ以上に好きなのは俺だぁ!! その想いをあの人にまたぶつけたら、やっぱり笑われて、頭よしよしされた。俺、17歳なんだけど、、、。 あの人からは、俺はまだまだ子供で可愛いそうだ。 はぁ〜不毛すぎる。 ××年12月15日 正樹から、突然クリスマスパーティしようと言われた。今まで一度もそんな事はした事無かった。 恐らく、夏のインターハイで足を痛めて、選手生活にピリオドを打たなければならない程の怪我で、俺がずっと落ち込んでいると思っていたようだ。 いやいや、バレーなんてそんな思い入れねーし。落ち込んでのは、正樹が夏菜子と盛大なキスをして、それをみた奴らが、お似合いのカップルだと持ち上げていたからだ。影で夏菜子が、正樹と付き合えるように周りから固めているらしいと、あの人から聞いた。とんでもない女優、夏菜子!俺がそう吠えると、あの人は爆笑した。 てか、相談に乗るとか言いながら、殆ど笑ってばかりじゃん。 ××年12月24日 クリスマスイブ 正樹の家に行くと、部屋に小さなツリーが飾られていて、絶対二人で食べきれないホールケーキと山ほどのチキンが用意されていた。 本当に、天然というか、不器用というか、、、。好きすぎる。 思わず抱きしめたくなる。 電気を消して、小さなツリーにかかる電飾だけの光だけにして、二人ベッドにもたれかかった。 なんだこのシチュエーションは。恋人同士じゃん。 正樹は俺に襲われたいのかよ。と思って、わざと正樹の肩に頭を乗せた。 正樹は、俺の頭に手を添えた。そして、頭をポンポンってして、髪の毛をくしゃくしゃっとしてくれた。 俺は我慢できなくて、正樹に抱きついた。 好きーー正樹。 正樹も俺の背中に腕を伸ばして、ギュッと抱き締め返してきた。 正樹の鼓動が、息遣いを感じた。 「正樹、、、す、、、」 「ダメだ。それ以上は言わないでくれ」 「うん。ごめん」 正樹は俺の気持ちに気づいてたのかな、、、。 不毛すぎる。 俺はそのまま正樹の部屋を出て家に帰ってこの日記を書いている。 好き。正樹、、、
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