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あんな幸せそうな顔
休憩時間に見つけた二人の姿に、胸の奥がざわついた。
見つめ合って幸せそうに目尻を細めて笑う顔は、今までに見たことがないくらいに俺の心臓をドキドキさせる。
でもその顔は、自分の知らない君の表情で……見せられない嫉妬がふつふつと熱を上げていく。
俺の知らない男の顔――
俺の知らない君を知っているあの女子――
今までと何も変わらない君との関係に、全てが苛立つ原因となる。
俺を呼ぶ声も、軽く触れるその手の感触も……。
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