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本当に、そうだろうか。彼女は愛されていた。その愛は嘘ではなかったのだろう。それを感じたからこそ、5年も続いたのだ。狡いのはその男だ。2人の女性を同時に愛せた、その狡い心だ。
私は、彼女の問いには答えず、こんな風に答えた。
「私の弟・・・きっと年齢はあなたと同じくらい・・・、半年前に奥さんを事故で亡くしたの。今、すっごく落ち込んでるんだけど・・・よかったら、会ってみない?」
弟と彼女だったら、もしかしたらいいパートナー同士になるか知れない。心の優しい弟の事だから、お互いに心を開け合えるかもしれない。
「でも・・・私なんかでいいんですか?」
「ね、『私なんか』って言い方やめようよ。あなたはすごく可愛いし、魅力的!自分に自信を持って。1人の男に選ばれなかったことが、あなたの価値とイコールじゃないのよ」
「そんな風に考えられたら、いいですね。うん、そう思うことにします」
彼女は素直でいい子だ。弟とうまく行ったらいいんだけど・・・、キューピッド役、頑張るぞ!
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