第一話 終わりかけの世界

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「はっ、最初からそうすりゃいいんだよ」  男は満足したらしく、拳銃を胸にしまい床に転がった部品を一つ蹴り飛ばしてから行ってしまった。  工場長は真一たちには何も言わず、ペコペコと頭を下げながらその後を追う。  最後まで残っていた背の高い軍人は、真一を少しの間だけ見つめてから行ってしまった。  和弘は頭を下げながら、隣の友人の方を見た。  真一は、彼らの姿が見えなくなるまで頭を下げ続けていた。
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