お隣さんと観葉植物

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一体どんなひどいことをしたらそんな言葉を浴びせられるのかと思い、私は達也に対して、何も言えなかった自分が今更ながら情けなく思えてきた。 最後くらい、何か言えばよかった。 思いっきり詰ってやればよかった。 でも、出来なかった。 そんな気力、一瞬で奪われた。 目頭が熱くなってきて私は慌てた。 泣くもんか。 あんなヤツの所為で泣くなんて、絶対嫌だ。 ガラガラ。 ふと窓の引かれる音がして、私は顔を上げた。 見覚えのある、整った顔立ち。黒い無地のVネックのロングtシャツにゆるいカーディガン。 「あ」 内見の時、駐輪場にいた人だ。 その人はちらりと視線をこちらへ投げると、一瞬だけ固まった。 「こ、こんにちは」 黙ってるものもおかしいかなと思って、挨拶してみたけれど今の状況で挨拶するのはちょっと無神経だったかもしれない。 「ああ、こないだここ見に来とった人?」
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