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新たな事実の判明
会社のロビーで出社した陽子先輩に会った。
「あれ? 澄ちゃん、ちょっと今日感じが違うね?」
さっそく気づいた陽子先輩は私の髪を示して、「それ、いいよ。可愛い」と褒めてくれた。
いつもは1つに結っている髪をおろして、アイロンで緩く巻いてみた。
前髪は斜めに流し、後ろ髪と合うようにアレンジをした。
「服もフェミニンで雰囲気違う。似合うよ!」
朝はバタバタ準備して、出社する事が多いけど、今日はいつもより早めに起きて、襟つきのシャツじゃなくてドット柄のブラウスを選んだ。
「昨日からすると、少し元気が出たかな?」
さり気なく尋ねる所が、気遣い上手な陽子先輩らしい。
「はい。陽子先輩のおかげです。陽子先輩の言う通り、ちゃんとご飯を食べたので」
「そっか! 偉い、偉いぞ、澄ちゃん」
頭をなでなでされて、私はくすぐったくて笑ってしまった。
そう、昨日ちゃんとご飯を食べた。
出来合いのものじゃなくて、自分で作って……森宮さんと一緒に食べた。
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