第2話~入学~

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第2話~入学~

青い屋根が目印の有名貴族の百合家(ゆりけ)。 この日、百合家には三女の都美(みやび)が生まれて、10歳の誕生日を迎えた。 この世界には、5つの魔法学校があった。 入学するにはルールがある。 その1 文字の読み書きができること その2 10歳という年齢を満たしていること この2つの条件を満たしている者のみが魔法学校への入学を許可される。 そして、今日百合家三女の都美がその条件を果たした。 百合家の当主である(じん)は、ついにかという寂しそうなことを言っていた。 都美の母、三都(みこ)は嬉しそうに、 「やっと、お姉ちゃん達と同じ学校に通えるわね!」 と言うことを言っていた。 長女の都香(みやか)は魔法学校に通う14歳だ。 都香は、大丈夫?と心配していた。 次女の都乃(みやの)は魔法学校に通う12歳だ。そんや都乃は、 「都美が魔法学校に通うなんて1000年早い!」 と都美のことを馬鹿にしていた。 ー3日後ー 国立魔法学校「国立リフィア学園」入学式。 この日、ついに、都美はリフィア学園に入学する。 母と父、都美の3人は入学式会場の前にいた。 そして、都美は不安なのだろうか。 母と父に話しかけた。 「お母様、お父様...」 呼び掛けに対して、父と母は振り向き、母が答えた。 「どうしたの?都美」 都美は、言いずらそうに答えた。 「お母様、私は魔力がまだ芽生えておりません。そんな私がこの学園に通ったとして、魔力が芽生える保証はございません。」 母はそれがどうしたの?と前置きをした上で話した。 「魔力が芽生えていない生徒だってここには沢山います。あなたは、都香や都乃のようにトップクラスに入らなくても良いのです。あなたの努力が分かれば、それで良いのです。」 都美はなぜだか泣きそうになった。 けれど、ここで泣いては変だと思われると思い、我慢した。そして、 「はい。お母様」 と答えた。
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