第2話~入学~

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そんなことを考えていると、都美の番がやってきた。 担任の野山先生に呼ばれ返事をして、測定位置まで来た。 野山先生の合図を聞き、魔力を放つが実際には放たれてはいなかった。 周りからは、クスクスと笑う声が聞こえた。 けれど、都美は無視していた。 気にすれば気にするほど辛くなると自分で分かっていたからだ。 (気にしちゃいけない。) そう自分に言い聞かせていた。 1日が終わり、やっと帰れる。 そう思いホッとした時、後ろから声がかけられた。 「みーやびっ!」 驚いたが、知っている優しい声。 振り向くと、そこには都香と都乃がいた。 「お姉ちゃん、なんでいるの?」 都美がそう聞くと、都香が答えた。 「都美を1人で帰らすわけにはいかないって、都乃が言ってきたの」 呆れているかのように、都香が都乃の方を見ながら言ってきた。 「都乃、ありがとう!」 都乃は照れくさそうに、べつにと返事をした。
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