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二人同時にテレビの画面を見やる。
「だってさ」
「クリスマス、空けといてね」語尾をフフッと終わらせ、君は立ち上がった。
「あ、もう十九時か」
「うん。もう七時だよ」
狭く薄暗い玄関で君と二人。この玄関でこうやって見合うのも何回目だろうか。
「実は私も⋯⋯」
君はケイトスペードのカバンに手を入れ、細長い箱を出してきた。オフホワイトのこのカバンは、彼女の就職祝いに僕がプレゼントしたものだ。
「買ってたの」
「あ⋯⋯ありがとう」
「昨日はごめんね。私のせいで雰囲気悪くしちゃって⋯⋯」
つい口元が緩み、自然と首を横に振っていた。「怒られたおかげで、やっと気付けたから。気にしなくていいよ」
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