いつもの月曜日(Side百合)

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駅から会社へ向かう地下通路を歩いていると、後ろから声をかけられた。 「百合、おはよう」 「おはよう、響子(きょうこ)。今日はいつもより早いね」 「そうなの。来週から入社してくる人が何人かいるから、その受け入れ準備が忙しくって」 そう言いながら少し顔をしかめたのは、私の同期の西野響子(にしのきょうこ)。 軽やかな明るめの茶色のミディアムボブが、ハツラツとした印象をもたらす。 響子とは、新卒で入社した時の新入社員研修で同じグループになって、一緒に課題に取り組むうちに仲良くなった。 それ以来、今現在まで仲良くしている。 響子は総務部に所属していて、会社への入退社がある時はその対応で忙しい。 総務部で様々な部署の人と普段からやりとりがあり、気さくで明るい性格の響子は人脈が広く、社内情報における私の貴重な情報源となっている。
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