7.乃井朱音

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……凄いな。 私には絶対にできない。 だって交流会が行われる体育館には、普段入らないくらい人が入ってる。私と同じ制服の子と、私達とは違う制服を纏った人達。 体育館の中央を割るように違う制服で別れていて、普段感じない異様な空気が漂っていた。 …なんというか、お互いに色めき立って。合コンに似た雰囲気になっている。 「まぁそりゃあこういう空気になるよね。うちの学校モッサイ男しか居ないし。交流会の相手"市条"でしょ?レベル高いって言われてるよ~っ」 「良い人見つかると良いね?」 「ホントだよっ!!私は今日の合コンにかけてるからっ!!!」 「ハハッ、合コンじゃないって」 品定めするように瞳を泳がせる子達。 それは彼氏が欲しい優美も一緒だ。 騒がしい中チャイムが鳴る。 さざ波のように、体育館は静かになる。 「えー、市条高校の皆さん、こんにちはー。本日はようこそ、光ケ丘高校に足を運んで頂きました。半日という限られた時間になりますが、あー、どうぞ宜しくお願いします。」 パチパチパチ
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