魔王の手下

10/11
前へ
/66ページ
次へ
やがて、つややかな褐色の肌をした、銀髪に緑色の目をした少女が目覚めた。 少女は勢いよく起き上がると大きく伸びをした。 魔王は元気な少女に、東の緑の鉱石で作った銀の装飾の手鏡を差し出した。 「お前は風鏡で『死』をつかさどる私のしもべ、死鏡風(しきょうふう)だ」 死鏡風と呼ばれた少女はひったくるように手鏡を奪い取ると、白い歯をのぞかせながら満面の笑みでうなずいた。 そして、先に目覚めた2人のもとへ行くと、すぐに仲良く遊びはじめた。 「子どもってすぐ仲良くなれるから、単純でいいよねぇ」 不死鳥は3人を見てつぶやくのだった。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加