不死鳥の苦労

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「オレ様、いそがしすぎる!!!!」 毎日お守りでヘトヘトの不死鳥は、それでもいつもどおり魔王に仕事を頼まれていた。 そして、ついに怒りが爆発して、玉座の間にいる魔王に抗議しに行った。 「おい、キミはオレ様を過労死させようとしてるよね?」 「お前は死なないだろう」 「そういう問題じゃないの!この前さ、あんたのさ、命令でさ、4体も生き返らせちゃったからさ!!今死んだらね、復活が遅いんだよ!わかる?魔力が足りないの!!しかも、生き返っても疲労がリセットされないからね!ずっとぐったりなんだよ!それにさ!あいつら人姿のオレ様だけに懐きやがる!あの姿は疲れるんだ、すごくねぇ!死ぬよ、死んじまうよ、1日2回は死ねるねぇ!」 「まあ、わかったから落ち着け。  あと数日経てば、四鏡司も大人になる。  それまでたえてくれ。  魔力が足りないのなら私のを分け与えよう」 魔王が指を鳴らすと、不死鳥の体に力がみなぎった。 「え、え、え。アメとムチかい?  危うくだまされかけたよ、やるねぇ、キミ。  一瞬、悪魔の中の悪魔、大魔王が天使に見えたもの。  元気になったけど、そもそもの疲労の原因はキミだからね、忘れないからね。  あと、定期的に魔力をわけてくれないと、怒るよ。  燃やすからね、城」 不死鳥はそう言いながら自分の部屋に戻っていった。 「この城はもとから燃えているではないか」 魔王の独り言だけが、玉座の間に小さく響くのだった。
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