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「冷てぇな!!何してくれてんだ!!」
魂鏡火は水のしたたる赤髪をかきあげながら怒った。
不死鳥はというと、体の炎を消されて弱ってしまい、床に伸びていた。
「いきなり水は、ダメ、絶対。
オレ様、死んじゃう…」
そんな2人に、しっかりとした口調で霊鏡水が言った。
「魂鏡火も、不死鳥様も、いい加減にしてください。
毎日のように喧嘩して。
止める方の身にもなってください。
そろそろ使者の試練の内容を決定しなければならない時期だというのに」
魂鏡火が反論する。
「おれだって、試練のこと考えてんだよ!
でもな、火鏡がどっか行っちまって何もできねえの!」
そこへ、やっと起きた寝ぐせだらけの死鏡風がやって来て、こんなこと言った。
「ん?火鏡なら、アタシの風鏡と一緒に魔王様が持っていったよ。
なんか、調整するとか言ってた。
あ、やば。これ魂鏡火に伝えてなかったっけ?」
魂鏡火が死鏡風につかみかかる。
「死鏡風!!そういうのは早く言え!!」
「わるかったな、今度から気をつける!」
笑っている死鏡風。
死鏡風に殴りかかる魂鏡火。
それを止める霊鏡水。
それを見ながらあたふたする生鏡光。
床で死にかけの不死鳥。
こんな騒がしい日常が続いた。
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