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な、なんだ?!
いったいどういうことだ?
オレは、この状況を冷静に考えた。
つまりは、ケガをしたオレは、この母親に拾われ、家に連れて来られて、ケガの手当てをされ、この家族の朝食の真ん中にいるのだ。
しかも、朝食は、朝からオレの大好きな豚汁だ。
オレの腹が、ぐ~っと鳴った。
「あら、あんたも、お腹が空いてるね。豚汁、食べな」
そう、母親は言うと、オレに豚汁を差し出した。
オレは、昨日から、何も食べていなかった。
思わず、豚汁を受け取った。
「さあ、お代わりもあるよ。たんと、食べな」
母親は、微笑んで言った。
オレは、豚汁を、むざぼり食った。
その様子を、母親は、優しい笑顔で見ていた。
オレは、母親を知らない。
母親というものは、こういうものか……。
他の家族と一緒に、豚汁を食べながら思った。
すると、何だか、豚汁を食いながら、泣けてきた。
あたたかい、にぎやかな家族。
そして、大らかで優しい母親。
大好きな豚汁。
オレの望んだ幸せが、すべてあった。
しかし、オレは……。
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