雨の日

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ある薬についての本ばかりが並んでいたから。 彼は、そんな私の気持ちを、直ぐに察知した。 「国によっては、合法なんだ。この国が遅れているだけで」 彼は強気だった。 「遅れているのかも知れないけれど、今はまだ罪になるのよ?」 私の言葉に彼はガッカリしたのが、分かった。           彼は姿を消した。 世界を放浪しに行った、そう人から訊いた。 彼は自分に正直だったが、私は違和感しか感じなかった。 未だに帰国していないらしい。
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