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プロローグ
私は目が覚めたら、森の中の大きな切り株の台の上に寝させられていた。
周りには沢山人がいて、ボサボサの髪が残念だけど、でも顔はイケメンの7人の騎士と王子様みたいなキラキラした人がいて、お付きのものもいる。
ーーみんな顔面偏差値高い。
ただ不思議なのはみんなが、すごくびっくりした顔で私の顔をじろじろみていること……。
ーー私の一般的な顔がヤバいんですか?中の上くらいだとは思うんですけど……。
私の頭の中は、疑問符がいっぱいだった。
7人の騎士の1人、黄色の服をきたイケメンが口を開いた。
「お前は誰だ? 白雪姫はどこへやった?」
「え?私は雪。ここどこですか?私何でここで寝てるんですか?」
一方的に責められこっちも意味がわかんない。
イケメンが怒ると迫力があることがわかった。
「お前達俺を騙したのか?姫じゃない。こんな女いらん!」
キラキラ王子は、怒って捨て台詞を言って帰っていった。
ーーは?今の何?最近ストレス溜まってたから、確かにちょっとお菓子作りの回数増えたよ。ほんの少し食べすぎたのはあるよ。でも、ちょっとぽっちゃりなだけじゃない?直接言うなんて酷すぎる。
私の心の中は知らない人に直接罵声を浴びたことに怒り、1人でブツブツ呟いていた。
それを横目で見ながら、イケメン達は何か相談をしていた。
王子への怒りも段々落ち着き始めて我に変える。
ーーだいたいここどこなのよ?
「すみません。ここどこの森なんですか?私どうやってここに来たかわからなくて…。ここ東京?迷子なんです。」
7人のイケメンは、それぞれが7色のメンバーカラーがあるようで、赤、オレンジ、黄、緑、紫、黒、青の服をそれぞれきている。そのイケメンの人達に聞いてみた。嫌な顔をする人もいれば可哀想な顔をしている人もいる。
その中で黒い男が私の質問に応えてくれた。
「もしかしてあなたここの国の人じゃない?」
衝撃な事を言われた。
確かにみんな見たことない外国の騎士みたいな服を着ていて、私も見たことがないドレスを着ていた。さっきいたキラキラ男もオリーブの紋章みたいなものをつけていて、王子みたいな服を着て馬に乗っていた。
だんだん私の頭もクリアになっていく。
ーーたしかに日本で普通、敷地内で馬乗れないわ。まず車の邪魔だし。これは夢?
自分でも正気にもどるとなんだか怖くなり、また寝ていた大きな切り株の台の上に寝転がり目を閉じる。全然眠れないけど頑張って寝ながら念じてみる。
ーー元の世界に戻れ戻れ戻れ……戻して下さい。
1時間ほどしてさっきの黒い男が私を起こしにきた。身体を揺さぶられ、目を開けると全然変わってないことに泣きそうになった。
「雪…。雪って面白いね。おかえり。夢だった?やっぱり俺が言ったとおりなんじゃない?どんな感じでここにきたの?」
黒い男は、笑いながら興味深々で私に声をかけてくる。話をしてみるとこの人は魔法使いらしく、そいうオカルト現象的なものに以前から興味をもっていたらしい。
私はどうしてこうなったかが全くわからないことを正直に伝えた。私の返答は、黒い男人には残念な答えだったらしい。肩をがっくり落としていた。
ーーなんだか申し訳ない……。
夜の森は危ないからと行くあてもないあたしを黒い男は自分達の家につれていってくれた。
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