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そっけない手紙。
やっぱりあの人にとって、彼女でもない女性と一夜を共にするなんて、たいしたことではないんだ。
でも恨み言を言うつもりはなかった。
昨夜、この部屋に来たのは、完全にわたしの意思。
無理やり連れこまれたわけじゃない。
お腹は空いていなかったけれど、喉はひどく乾いていた。
冷蔵庫からグレープフルーツジュースを出して飲む。
ひりひりと喉に沁みたけれど、とても美味しかった。
生き返った心地がした。
大きく伸びをする。
身体はなんだかだるかったけれど、頭はすっきりしている。
軽い頭痛はあったけれど、真綿が詰まったような嫌な感じは取れていた。
よく眠れたからか、なんだか気分が良い。
シャワーを浴び、支度を整えて、部屋を後にする。
外に出ると、明るい陽光の下で東京タワーが白々と立っている。
昨夜はあんなに妖しげに光っていたのに。
あの光にも惑わされたような気がしていたのに。
今は、ただの鉄塔にしか見えなかった。
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