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「公爵様が戻るように言っているだなんて嘘、すぐにわかりましたよ」
「エルミナ様は私たちを心配してくださったのでしょうけど、私、ただの侍女ではありませんのよ。もちろんルアンも」
詳しく聞いてみると、ガイルはトラブルに巻き込まれ職を追われたのは確かだが、歴代最強と言われた元騎士団長、セシルは家出中の魔王の娘、ルアンは幼いとはいえ獣人最強と言われる熊族で、ひとり修行中の身だそうだ。
みんなエルミナに拾われたというが、当の本人は全く覚えてない。
とはいえ、仲間として申し分ないことがわかったので、行先と目的をエルミナが伝えたところ、こんどは3人の方から大反対にあった。
「エルミナ様の実力はお認めしますが、いかんせん実戦経験がない。正直申し上げると足手まといです」
「できるだけ早く帰ってきますから、大人しくお留守番していてくださいませ」
「僕ら3人で行ってくるから任せて」
実力者の彼らに足手まといとまでいわれてしまっては、エルミナが無理を通すことなどできようはずもない。
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