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マリベルの苦しむ原因が血のつながらないアリエラのせいだと知ったらどうなってしまうのか?
考えるだけで恐ろしかった。
その思いにとらわれてアリエラは何も言えなくなってしまったのだ。
真実を話せないまま罪を押し付けてしまった罪悪感と暮らすうちに、アリエラはエルミナの顔を見ることができなくなってしまった。
アリエラも金平糖の夢を見る。
自身の罪を糾弾され断頭台にあがる夢だ。
目が覚めるたびにいっそのことそうなれば楽になるのにと思うのだが、告白する勇気はない。
公爵家の長女としてふるまう自分はまるで泥棒のようだとアリエラはいつも思うのだった。
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