気付いたらそこは沼だった

第３章

数日後。今日の動画でお知らせがあると昼ごろにSNSが更新されていた。なんだろうとソワソワしながら仕事をして帰宅。今日は唐揚げが食べたかったので帰りにスーパーに寄り、特売していた鶏のもも肉を買ってきた。急いで作り始めないとギリギリプレミアム公開に間に合わないかもしれないと慌ててキッチンに立つ。ぶつ切りにして漬け込んで…衣をつけてサクッとあげて…付け合せに常備品として作り置きしてあるポテトサラダを盛り付けて白米と味噌汁をよそって…19時25分。ギリギリ間に合ったと出来上がった料理を急いで食卓に並べ、お茶と箸も用意し座ることが出来た。YouTubeをテレビに接続し、今か今かと待ちわびる。

「こんにちはツバサです。今回ですけども〜イベントが決定しました！」

えっ？嘘！？イベント？って事はツバサに会える機会があるってことなの？嬉しいあまりに唐揚げが口元からポロっと落ちて慌てて拭く。

「チェキ会します。会場は5箇所回って、日時は…になります。詳しい事は概要欄に書いてあるから見てください。」

やった！やったー！！都内にも来てくれるし、チェキ会なんて噂じゃこちらの要望で出来る範囲ならなんでもしてくれて、距離も近くてお話できるんでしょ？とガッツポーズ。

「それでは本編スタートします。」

そこから動画の本編がスタートしたので、動画に集中しつつ、見終わったらしっかり概要欄をチェックしようと決めた。