第3章

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美容院とネイルが同じ日に予約を取れたので、その日は有給を使って休みを提出しよう。とルンルンな気分で仕事に行き、まだ提出日になっていないのにも関わらず、休み希望日のシフトを職場に出してきた。気が早いね〜なんて言われて受け取られたがそんなこと気にしてられない。確実に休みが欲しい為、頭を下げお願いしてきた。 「シフト出来たから確認してね」 時は流れ、月末。来月のシフトが完成したと告げられ、書き出されたシフト表を確認する。 「やった!ありがとうございます。その分出勤日は全力で頑張ります。」 見事休み希望を出した日は全て休みになっており、これでツバサに会える。整理券さえ購入出来ればやっとツバサに会える。 「なんだか楽しそうだね。そんなに来月いい事があるの?」 他の職員に声をかけられなんて答えればいいか悩んでいると 「私は来月ディズニー行くんだ。やっぱり楽しみがないと仕事頑張れないよね〜」 と他の職員も加わり、話題も逸れたので 「楽しみな事があるってだけで色々やる気になりますよね」 当たり障りない返答をし、その場から立ち去った。まだ確実に会えるわけじゃないけど、私の中で会うことが確定しており、ドキドキと胸が騒ぎ出す。あーツバサに会えたらなんて言おう。初めましてって言うべきかな。それとも好きって言うべきかな…なんて妄想しそうになる脳内をストップし、今は仕事中だと緩む頬をグッと力を入れ気を引き締めた。
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