第1章

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その後はひたすら彼の動画を見るの。食器洗うのとかお風呂は後で。 「オムライスってケチャップやな?あとなんか入れる?適当に合いそうな調味料入れてみるか!」 何故そんなに自信満々に楽しそうに料理出来るんだろう。本当不思議。ただオムライスを作るだけでこんなに楽しく出来る人は中々居ない。周りのサポートもあってかなんとかオムライスが出来たみたいだけど見た目は卵はぐちゃぐちゃだし、焦げているから綺麗な黄色ではない。オーソドックスのオムライスを作ったみたいだけど、それでも見た目は決してオムライスと言えるものでもない。 「よっしゃ、じゃあとりあえずお前食え」 出来上がりをまずはメンバーの1人に食べさせようとしている。 「えっ?俺っすか!?先ツバサさん食べたらいいじゃないですか」 「俺は食わんくても美味いって分かるからいい。」 「じゃあ頂きますね」 恐る恐るといった感じでスプーンですくい上げ口に運ぶ派手髪な子。 「あ、意外にイけるっす。うまいっす。」 「お前意外にって失礼やな。最初っから美味いって言っとるやろ」 そこで笑いが起き、他のメンバーや彼も交互に食べていく。あーなんでオムライス作って食べるだけでこんなに面白く出来るんだろう。やっぱ彼は天才だ。私1人でオムライス作って食べるなんて笑いどころか会話すらも生まれないよ。だけど彼は違う。どんな事でも面白く見せ、瞬時に笑いに変え、どうした方がより面白くなるのか常に考えて行動している最高なエンターテインメントを提供してくれているのだ。
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