第5章

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第5章

「今何してる?」 「今日めちゃくちゃ面白い動画撮った」 「明日朝早いわ」 それからしばらくはツバサの気まぐれでこのようなLINEが時々届くようになった。毎日来るわけじゃないし、LINEのラリーが続くわけじゃないけど、ピロンと不意打ちに来る通知が待ち遠しい日々。私は相変わらずメインチャンネルやサブチャンネルが更新される度に19時30分になってはテレビでYouTubeを見る日々。リアルタイムじゃないけどいつ見てもかっこいい。そして彼は最高に可愛い。 「こんにちはツバサです。今回ですけども〜壮大なドッキリ企画をやっていこうと思います」 最近の企画の中では珍しくツバサ発案のドッキリ企画は見ている側もドキドキする。 「企画内容はターゲットは一応俺の兄貴でもあるカメラマンにもし俺が倒れたらどうなるのかと兄弟愛を確かめるドッキリを仕掛けていきたいと思います」 凄い楽しそうな笑顔で言うツバサとその周りで一緒になって笑う派手髪な人達。 「そんなドッキリやっちゃう?」 緑髪の人が発する言葉に 「だって最近あいつ生意気だし冷たいねん。弟の有難みを分かってないねん」 はぁ!?何今のセリフ?いつもあんなに悪態付いてるのに?何その拗ねた態度…可愛すぎるんですけど!? 「弟として寂しいんですか?」 青髪の子が得意の煽りを入れると 「お前なー、あいつは俺がおらんとあかんねん」 何でしょう?今日のツバサはデレデレ全開なんですか?いつもはあんなにツンツンしてるのに?
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