気付いたらそこは沼だった

第5章

最後のシーンなんてもう最高！撮影途中で倒れちゃうツバサにカメラ放り投げて駆け寄ってそのシーンでもジーンとくるのにツバサが目を開けてドッキリと伝えるとお兄さんは安堵したのか涙をポタポタと零して

「ドッキリで良かったわ」

なんて言われるとこちらも泣けてくる。なんて素敵な兄弟愛なんだろう。

「お前泣くなって、大袈裟やな」

って言いながらもツバサ自身もお兄さんの気持ちが嬉しいのかすごくいい笑顔を見せてくれる。

「お前な、最近冷たいねん。もっと弟を可愛がれ！」

「分かった、ごめんな」

抱き締めようとするお兄さんの腕を

「お前それはうざいわ」

押し退けて、でも顔は凄い嬉しそうでやっぱ今日の企画は最高だった。近年稀に見るツバサのデレデレ具合、素敵な兄弟愛、笑いあり涙ありで最高だった。普段のツバサはお兄さんには飛びっきり言いたい事を言い、当たりが強いなんて言われ、それでもお兄さんは弟の事が大好きなのが伝わる2人の関係が、今日はツバサからの愛情が沢山見れてずっとチャンネルを見てきた1視聴者としては最高に良かった。

「本当究極なツンデレだよね」

そんなツバサが元々好きだったけど、今日で更に好きになった。

「本当に最高でした！更に好きになりました！可愛すぎました！素敵な企画を思いついて撮って頂きありがとうございます！残りの撮影も頑張ってください」

もう返信は来なくてもどうしても感想が言いたくなり、LINEを送って私はお風呂に入って眠ろうと立ち上がった。