第5章

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とある日。私は今ある所に来ている。 「悪ぃ、またせた」 「あ、いや…お疲れ様です」 そう、今日はとうとうツバサとの食事をする日だ。先に焼肉屋に着いた私が案内された席で座って待っているとツバサもやってきた。 「なんか頼んだ?」 「いえ…まだメニュー見ていません」 だって明らかに高そうな店構えでメニュー開くのも躊躇しちゃってツバサが来るまで静かに待ってようと大人しく待っていた。 「酒は飲む?てゆーか緊張しとるん?」 「お酒は合わせますよ。そりゃもちろん」 緊張しない方が無理でしょ。こんな個室で画面越しにずっと見てきた人が何かを挟んで会うわけでもなく、空間には2人っきりで緊張するに決まってる。そして安定にツバサは今日もかっこいいので目も合わせられない。 「本当おもろいな。LINEとかしとっただろ?」 「それとこれとは話が別です…」 顔が見れないやり取りと顔が見れるやり取りは大分違う。だって思い続けていたタイプの顔の人が目の前に居るってだけでそれはもう心臓バクバクで上手く話せない。 「とりあえず軽く飲むか。何飲む?」 あーもうそんな優しくしないで。私の目の前に見やすいようにドリンクメニュー広げられて、好きが加速されて余計追い込まれていっちゃう。 「じゃあ…レモンハイで」 「俺はカシスオレンジにしよ。メニューは何頼む?好きな物とか嫌いなもんある?」 また優しく接してくれるから心の中で好きが溢れる。 「タンが好きです」 「まぁタンは鉄則よな。嫌いな食べ物とかないん?じゃあ適当に頼んでいい?」 お任せしようと頷くとすぐに店員さんを呼んでくれてさっき決めたドリンクやツバサチョイスでフードを頼んでくれた。
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