第6章

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すると早速お返事がきて 「来週の木曜日なら夕方から空いてるって!」 嬉しさのあまりそのまま伝えると 「すっごい笑顔。じゃあ木曜日有給申請出せば?」 「急な有給申請通るかな…」 「やってみないと分からないでしょ。」 まぁチナツの言う通りだなと思って 「お休みが取れるか明日聞いてみる!」 と送ると直ぐに電話が掛かってきて 「え、なんで?ツバサから電話!」 「いいから早く出なって!切れちゃうよ?」 驚きと焦りのまま通話ボタンを押すと 「ふぇい?」 変な声が出てしまった。 「もしもし?アイリ?休み取れるか聞いてみるってどういうことなん?仕事は?」 「あっと…まだ確定ではないけど、有給取れるか聞いてみようかなって。」 「あ、そっか。会社員は有給あるのか。」 「うん、前は私に合わせてもらったし、気持ちゆっくりできる日の方がいいかなって…」 「それいつ分かるん?」 「明日早速聞いてみようと思ってるけど?」 「んじゃあ分かったらすぐ教えて。ごめん、まだ撮影中だもんでまた連絡するわ」 ツーツーといきなり切れた電話になんだか笑ってしまう。 「やっぱり付き合うの時間の問題だね」 隣にチナツが居ることを忘れていた。 「そんなに変だった?私」 「幸せそうだった。話してる途中も切れた後も幸せそうだった」 なんだか照れくさい気もするが、優しい顔を向けられて 「ありがとう?」 とお礼を言った。
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