第6章

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「そう言えば聞きたいことあるん?」 「聞きたいこと…そんなのいっぱいある」 「例えば?どんなん?」 「1日のスケジュールとか?何時に寝て何時に起きてとか?」 「そんな事聞きたいん?」 「だって…もう忙しい人でしかないからどうやって生活してるのかなって。休みとかあるの?」 「それはあるで。月にあるかないかだけどな。まぁ今日みたいに早く撮影終わって編集もある程度片付いてたら休みやしな」 水を取ってペットボトルの蓋開けて、喉にごくごくと流し込む。その姿だけでもかっこいいの分かってるのかな。 「ん?なんかついとる?」 あまりに色っぽくてジィっと見てたら気付かれてしまった。 「ううん、今日は本当にこの後何も無いの?何時までお邪魔してもいいの?」 「何も無いから好きなだけ居たらいいで」 そんな風に言われてなんて返そうかと悩んでいると少しの間無言の時間が流れる。 「映画でも見る?」 沈黙の中先に口を開いたのはツバサだった。 「映画あるの?」 「配信アプリ取っとるから。何か見たいのある?」 開かれた配信アプリを見せられ 「あ、このアニメの映画見たいかも!」 「お、それは俺も見たかった。じゃあこれ見るか」 とテレビに接続されたので、そこからは映画を見ることに。隣にはツバサが居て時々水を飲んだり携帯を開いたり。動く度に体が沈んで距離が近くなってドキドキする。しばらく映画を見てから気付いた事は私とツバサは笑うツボが一緒なのかもしれない。先程から度々2人同時に笑う事が多い気がする。気のせいかもしれないけど、そんな小さな共通点を見つけ、映画の内容とは関係なく、私は嬉しく感じる。
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