第7章

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ツバサのいい所は良くも悪くもストレートに言ってくれる所なんだけど、こうサラッと言われちゃうと私の感情が追いつかなくて忙しい。でも当の本人は 「なにがあかんや?思っとること言うとるだけやろ」 「ストレート過ぎると反応に困るんだって」 「ほれ、似合うやんか」 付けて貰ったブレスレットはシルバーで細身ですごく可愛い。 「ありがとう、可愛いねこれ。本当にありがとう」 「それ実はお揃いやねん」 「えっ?」 「ちょっと待ってろ」 戻ってきたツバサの手元には同じ箱が。 「俺は金色にしたけど」 そう言って箱の中から取りだし流れるように手首に付ける。 「かっこいい!やっぱ金色似合うね」 「当たり前やろ俺の色なんやから。」 ドヤ顔で言うツバサは今日も絶好調で可愛くてかっこよくて。そして 「飯食った?食ってへんなら何か頼むけど」 優しい。いつも私を優先してくれる。 「食べてきたよ。ツバサは?ご飯食べた?」 「飯食う企画だったから食ってきたで。荷造りは終わった?」 「後は最終確認って所。ある程度は詰めたよ」 「ほな風呂入る?」 うーんと悩んでから時間も時間だし、明日から旅行だから早めに寝ときたいので、お風呂に入ろうと脱衣場に向かう。私一人で向かってたはずが後ろからトコトコ付いてきた人が。 「ツバサも一緒に入るの?」 「だってもうやることあらへんからな」 いや、可愛いけど。可愛いんだけど。 「そんなドヤ顔で言うことかな?そして一緒に入らないとダメ?」 「何をごちゃごちゃ言うてんねん。さっさと入るぞ」 主導権はどう考えてもツバサなので、私は大人しく従う。そうするとツバサはご満悦そうに笑う。それを見て私は可愛いと思うから結果これでいいのかな。
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