お約束の一騎打ち

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お約束の一騎打ち

首都ハシーノ1番倉庫、火災が発生している。そこに一人の騎士が現れた。 「ここが1番倉庫、早く沈火せねば」 消化作業にあたろうとするその騎士の前に1匹のデーモンが立ちふさがった。 「デーモンは基本的に集団行動の筈・・・1匹とはな」 「俺はこの倉庫の壊滅を任されたエクスデーモンα(アルファ)、そこらへんの雑魚と一緒にするな!!」 「ほう、人語を話すデーモン。さしずめ中ボスと言ったところか」 「貴様こそ1人でのこのことやって来るとはな」 「私はタブラリゴ騎士団1番隊組長ウホタ・ゴリジ。任務遂行する!」 「ケケケケ!!」 両者構える、ウホタ・ゴリジは大きく振りかぶった。 「くらえ!」 ブフゥーーーーーーーーーーン! ウホタ・ゴリジのこん棒の一振り! 「ケーーーーーーーー⁉」 エクスデーモンαの予想を超える強烈な一撃だったが何とか躱した。 「なんというパワー、本当に人間か?見た目も含めて・・・」 「ふっ」 「しかし、何とか躱した!今度はこちらから行くぞ」 「無駄だ、お前はもう死んでいる」 「なんだ・・・ケーーーーーッ⁉」 エクスデーモンαの頭と左胸がぼっこりと陥没していた。 「見えるは1つ、放つは3つ、それがウホタ・ゴリジの3段振り!貴様は最初の1振りを躱しただけに過ぎん」 「やはり貴様人間じゃない・・・特に見た目が・・・ケーーーーー!!!」 断末魔と共にエクスデーモンαの体は崩れ去っていった。 一方その頃、首都ハシーノ2番倉庫。 同じようにエクスデーモンβ(ベータ)とタブラリゴ騎士団2番隊組長ゴリクラ・ウホキチの一騎打ちが行われていた。 「まさか俺と1人で渡り合えるゴリ・・・人間がいるとはな!」 驚きを隠せないエクスデーモンβ。 「人語を話せようと悪魔と語らう気は無い、一気に決めるぞ!」 「ケケケケケ!!」 「遊びは終わりだ、ゴリ飛剣!」 「ケ⁉ケーーーーーー!!!」 2番倉庫も決着した。 「2番隊組長ゴリクラ・ウホキチ。タブラリゴ騎士団最強の組長と言われている。デーモンごとき敵ではない・・・と独り言を言っても仕方ないな」 さらに首都ハシーノ3番倉庫。 ここでもエクスデーモンγ(ガンマ)とタブラリゴ騎士団3番隊組長ゴリラ・ゴリラが死闘を繰り広げられていた。 「こん棒なのにさっきから突き技ばっかりとか、コイツおかしい!」 戸惑うエクスデーモンγ。 3番隊組長ゴリラ・ゴリラの技はこん棒の突進突きのみ。 その技はあまりの威力ゆえに他者からは、牙・・・ゴリ突と呼ばれていた。 「くらえ!ゴリ突!」 突進する3番隊組長ゴリラ・ゴリラ!しかしエクスデーモンγはあっさりと躱してしまった。 「くっ!」 「馬鹿め!さっきから何回見たと思っている。もう見切ったわ、弱点もな!!」 「何⁉」 エクスデーモンγは一瞬にして距離を詰め、3番隊組長ゴリラ・ゴリラの目と鼻の先に立った。 「むっ!」 「これだけ近ければ突進技は使えない!死ね!!」 エクスデーモンγは腕を振り上げると拳を3番隊組長ゴリラ・ゴリラの頭上に振り下ろす。 しかし!その拳が届くより早く、3番隊組長ゴリラ・ゴリラは腰のバネと反動を活かして超至近距離用牙・・・ゴリ突をエクスデーモンγの腹部に命中させた! 「ケーーーーーー!!」 エクステーモンγの体は塵となって消えた。 「零式ゴリ突、俺の奥の手だ。自分の技の弱点くらいとうの昔に分かっているわ」 こうして一騎打ち三番勝負は全てタブラリゴ騎士団組長の勝利に終わったのだ。 ・・・・・・・・このお話は他の話の一切の影響を受けていないオリジナル作品です。
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