大将戦

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大将戦

50名という少数ながら一方的にデーモンの群れを蹴散らしていくタブラリゴ騎士団。 エクスデーモンα~γらを蹴散らした組長たち。 形勢は完全に逆転した。 「勝てる・・・なんとか守れそうだ」 緊張しっぱなしだったレンカの表情が緩む。 「レンカ姫よ、まだ終わっておらん」 クイサーブが引き締め直した。 「はっ⁉そ、そうでした、申し訳ない」 「まだメインが残っておるしな」 「そうだった、キングデーモンがまだいる!」 「そうだ、だから我はここに残ったのだ」 「なんという的確な采配」 「ウッホウッホホ!内外面共に知的さが溢れているとよく言われるぞ」 「外面はお世辞だよ」 「ん?」 「いえ、その通りにございます」 「うむうむ・・・む⁉来たか」 「はい・・・この圧倒的プレッシャー・・・キングデーモンです!」 クイサーブとレンカの10メートルほど先、暗黒の渦が発生した。 「ゲハハハハハハハハハハ!!!キングボ・・・デーモン~!」 けたたましい笑い声と共に、渦の中からキングデーモンが姿の一部を見せた。 「人間どもよ!調子に乗ってくれたな!皆殺しにしてくれるわ!!」 キングデーモンは暗黒の渦をゲートにして、魔界からワープしている最中だ。 現在上半身はハシーノ国、下半身はまだ魔界という状態だ。 「ウッホーーーー!!!」 クイサーブは一瞬にして暗黒の渦の前に立つと ズドンッッッッッッッッッッッッ!!!!! キングデーモンの頭をもぐらたたきの要領で、脳天に伝家の宝刀ウホウホこん棒をお見舞いした。 「そ、そんな・・・まだワープ途中に攻撃するなんて・・・なんて卑怯な・・・」 「タブラリゴ家の教えその17"変身中とワープ中は隙だらけ!!"」 ガクッ、キングデーモンは絶命し体が崩れ無くなった。 「何と!!あのキングデーモンを一撃で倒すとは!!・・・でも卑怯・・・」 「戦場で卑怯も何もない!隙だらけで登場する方が愚か!!」 「まあ、そうなんですけど・・・」 「これにて完全勝利~!皆の者、勝どきだ!勝どきを上げろーーー!!」 「ウホホホホホホホホホホホホホホホーーーーーーーー!!!」 ポコポコポコポコポコポコポコポコポコ~っ!! ドラミングしながら叫ぶタブラリゴ騎士団たち。 「いや・・・なんか違う!!」 レンカのツッコミはドラミングの音にかき消された。 さらに・・・ 「我の勝利を称えよ!皆の者!クイサーブ讃美歌熱唱~!」 「ウッホー!」 「へ?」 ウホウホウーホ♪ ウーホホホーー♪ ウーウーホーホー♪ ウッホホウッホー♪ ウホウホウホウホ♪ ウーウーホー♪ ウーホホホーー♪ウッホホウッホー♪ ウホウホウホウホ♪  ウホウホウーホ♪ ウーホホホーー♪ ウホウホウーホ♪ ウーホホホーー♪ タブラリゴ騎士団たちの歌声が夜空に流れた。 レンカはただただ呆けていた。
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