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決着
「レンカ姫~」
負傷したり、別場所で戦っていたレンカ直属の部隊兵が集まって来た。
「ウホ~!」
組長たちが戻って来た。
一堂に会する様子を見て、レンカは高々と声をあげた。
「ハシーノの兵達よ。此度の窮地タブラリゴ・クイサーブ様のご尽力によって難を逃れた。一同クイサーブ様に礼!」
レンカの号令でレンカ、ハシーノの兵、近くにいた民など100名近くがクイサーブに深くお辞儀をした。
タブラリゴ騎士団員達も首を垂れている。
「よい、皆の者、頭を上げよ」
言葉通り、皆頭を上げ、楽な姿勢になった。視線の先はクイサーブとレンカに集まる。
「しかし・・・無礼な振舞をした私をよくぞお助け頂きました。なぜ・・・?」
「貴方に殴られた理由、我は分からなかった。しかし母上から教えて頂いたのです。そして私の言動はひどくレンカ姫を傷つけたのだと知りました」
「・・・そうだったのですか」
「後から知ると言うのは恥ずかしいものですね、鼻の穴が有ったら入りたい」
「はあ・・・」
「貴方になんとか償いが出来ないかと思い、ハシーノに詳しい者に聞くと国の危機だと知りました、貴方が私に会いに来た理由も納得出来ましたよ」
「はい・・・利用しようとしました・・・申し訳ございません」
「構いません、しかしこれで貴方への無礼の数々を許していただけないでしょうか?」
「そんな!許すも何も、お助け頂きありがとうございます」
「良かった、では改めて我とレンカ姫。二人のこれからについて話し合いませんか?」
「是非!」
おお~!!
パチパチパチパチ・・・!
ポコポコ・・・!
クイサーブとレンカに向けて歓声と拍手とドラミングが送られていた。
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