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「いいの。こっちこそいろいろ話してごめんね。せっかくのパーティーの場でするような話題じゃなかった。ごめんなさい」
「いいえ。でも、おかげで友美と倉持さんの関係が少しはわかった気がします。少し前から気にはなっていたので」
「それなら、良かったよ」
彼女の表情は心なしかさっきよりも明るくなっていた。直後、向こうのほうからかりんさんの友達らしき人たちがやってきて「ねえ、ケーキ食べない?」と彼女を誘った。彼女は「喜んで」と返事をする。すると友達たちは「じゃあ、向こうで待ってる」と言って離れていった。
「じゃあ、また今度お話ししましょう」
「はい」
「ありがとうね」
「こちらこそ、ありがとうございます」
別れの挨拶を交わして、かりんさんは友達たちのいる向こうの方へと歩いていった。
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