7章〜チケット〜

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7章〜チケット〜

6月某日 吹奏楽部の定期演奏会で チケットを売り込むため TwitterやInstagramで呼びかけが始まった 1人5枚は売らなければ自費で 出さなければならないという 決まりからこの時期は必死に声がけをする 私は4人家族のため、 両親と妹の3人にチケットを買ってもらう ことができたため、2人を探した しかし2年生の時はすぐ見つかった 2年生の野球部が吹奏楽部のために 全員チケットを購入するため クラスの野球部2人が買ってくれたからだ ただ2年7組には吹奏楽部が 私をいて3人いたため、 ジャンケンで決めることになった 私は勝ち取ることができたので 一枚は確定 私は残り一枚のために声を上げた 「誰か!演奏会来てくれませんか????」 様々な返答があった 「えーーいくいく!他の子から買ったから 楽しみにしてるわ!!」 「いやー、テニス部試合なんだわ....」 「間に合えば行きたいから買うね!」 私は 「みんなありがとう! かっこいい姿見せられるように まだ磨き続けるよ〜!」 と答えた。 そのためクラスで売れてしまった 「おいおい、幼なじみの姿見ないのかよ」 とある男の子が声を上げた 「行きたいけど試合で、 終わってから向かっても間に合わないんだ」 幼馴染3人は口を揃えていう 「んじゃ見た時の感想は伝えるわ」 とクラスの男子が答える その日の昼休み 「りほ、なんか呼ばれてるよ」 クラスの女の子が声をかけてくれた 誰に呼ばれてるか分からず とにかくクラスを出る 廊下には前々から仲良かった 元1年7組の男の子達がいた 「おつかれ!どうしたの??」 「吹部のチケット買いたくてさ」 「いいよいいよ、え!?私から」 元1年7組の男の子達は 2年7組の吹奏楽部の男の子と 元々仲良く、その子から買ってると思ってた その仲良い子達の中でも男バレの子が 私からチケットを買いたい と言ってくれていたことを 私はすっかり忘れていた。 「Twitterで言ってたじゃん、俺買うって」 「そうだった!ありがと!カバンから取ってくる」 私は再び教室に戻る 戻った時にさっき声をかけてくれた クラスの女の子が少し深刻そうな顔で 「誰だったの?」 と 「男バレの子!元々仲良いんだ! 定期演奏会のチケットをうちのクラスまで 買いに来てくれててさ」 私はそう爽やかに答えると 足早にカバンへむかい、 中に入っている 定期演奏会のチケットを取り 廊下に向かった。 しかし、元1年7組の仲良い集団が 私のクラスまで入ってきていた 「ええ、ありがとう!」 渡す手間も省けたし、チケットも買ってくれたし 正直めちゃめちゃ嬉しかった そんな様子を元1年7組の仲良い集団は 動画に収める 「恥ずかしいんですが笑」 「歴史的な動画よ」 「ちょっと気になるから後で私に動画送って」 「いいよ、もちろん」 そんな中、クラスでは異様な空気が流れていた 晴天なのに雷 まさにそういった世界が広がっていた 次の休み時間、 席の周りの女の子たちが 私を囲った 「さっきのどういうこと??」 「え!?何が」 「どういう関係???」 「高一からの友達だよ!」 周りのいう意図が全く分からなかったが、 高校1年の時から友達ということが 事実なのでそう答える 「なんだ!友達だってよ!」 と大声である子がいう。 その一声が雷の鳴り響く晴天から 穏やかな晴天へと変わるのだった 後から聞いたのは、幼なじみの表情が 曇っていたとの事だった。 そんなことは私は全く知らなかった
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